インネの日記・うたかた

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読書「坂の途中の家」から自分のこと

どうも頭がよく働かないのと視力が落ちたので

読書へ向かう意欲が落ち、時間もかかる。

 

 

久しぶりに読了したのは

角田光代さんの「坂の途中の家」 

坂の途中の家

坂の途中の家

 

 

ドラマを先に見ていたので話は知っている。

ドラマは泣きながら見た。

抗不安剤を飲んでいるからか、それほどショックは受けなかった。

(ストーリーは省略)

 


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人を貶めることでしか

人間関係を築けない人というのがいるということを

知っていなければいけない。

 

今はいろんなところで「ハラスメント」が冗談みたいに使われているけれど

被害者を孤立させ、攻撃的と見せない攻撃が

どれほど理解されないことか。

 

そうドラマを見たときも思ったんだけど

「理解されない」ということがわかったんだった。

 

なぜ主人公が追い詰められていくのか

決定的にわかる人とわからない人がいる。

 

それにしても日本はこういう被害者体質の女性を作りやすい環境だなと感じる。

女性が男性と同じように振る舞うのをよしとされない。

誤解を恐れず言うならば。

 

私が小学生のとき、学級委員長は男子と決まっていました。

どういう経緯か忘れたけれど委員長をしたことがあります。

男の子しかつけない委員長バッジをつけていた。

小学生の私には小学生らしい自信があり、唯一自分を信じられた頃だと思う。

 

でも周囲はそういう私をよく思っていなかっただろうなと思う。

意識的にも無意識的にも。

コテンパンにしたい、高慢ちきな女子小学生タイプ。

 

学校行事でも、代表挨拶をすることが多かったけれど

母には一度も褒められることがなかった。

「あなたはほんと下手くそ。

 ママのが上手にできるわ。」

そりゃそうだ、大人なんだから。と思えるのは今だからで

人前で発言するのが苦手な大人しい人になっていきました。

 

なんか、話ずれてきたけど

別に母は私を貶めようとして言ったわけではない。

この小説に出てくる多くの母親のように

煌めきと傲慢さをもって立ち上がってくる子供を

許容できない環境(雰囲気)があると思う。

 

主張することが許されない人間関係の中での消耗。

それに気づいた主人公は恐れを感じながら抜け出す一歩を踏み出す。

考えることを放棄して、見ないふりして、不安を感じながらとどまる。

それがどれほど楽なことか。

 

一歩を踏み出すことが、比較的楽にできる人も

労力を必要とする人もいるだろう。

でも、抜け出したいなら、向かい合うしかない。

 

子どもが力強く成長すること以上に大事なことはないのだ。

 

 

いろいろ考えた話でした。

長編が案外読めたのでもっと本買っとけばよかった。。