モラハラで自分を失う過程
先日、帰国する友達から出発前にメッセージをもらった。
『innee(インネ)の自立した考え方が好きだよ』
友達からはそんな風に見えているのかな。海外でもがきながら生きていて、離婚をして、子供を育てて。
モラ夫との暮らしは自分を失っていく過程です。しかも自ら進んでどんどん自分を手放していく。判断も結果も相手に委ね、考える糸口や時間、外部(家族友人)とのコミュニケーション手段、経済的自立、全てをどんどん放棄し、モラ夫との小さなお城に引きこもるのです。
10年以上もそうやって暮らしてきた私にはまだ自分がありません。モラ夫から離れれば大手を振って街を軽やかに歩くのだと思っていた。実際にはそうはなれず、途方に暮れた小さな子供みたいな気持ち。膝を抱えて小さくなってメソメソしている。
誰か助けてくれないかな。いい話ないかな。頭のどこかでそう思っている。
恋愛コラムニスト、ぱぷりこさんの記事。以前からぱぷりこさんの「妖怪男ウォッチ」は読んでいて、面白く世に溢れる恋愛事情を書いているけれど、根底には女性がどう生きるかに真摯に向き合っていることが感じられて好きでした。
この記事、あぁわかる。
『男の言いなりになる女の婚活・結婚が「運試し」のギャンブルになるのは、「自分で意思決定しないから」「自分で自分を守らない」からです。』
(記事より引用)
元夫と出会ったのは20代後半。今の仕事を続けていていいのか考え中、かといって何のアクションも起こしていない。バーやクラブに行く友達はたくさんいて、温泉やカフェに行くまったり友達もいる。もうすぐ三十路、どうしようかなー。いい出会いないかなー。
ほんとこの頃も何も考えていなかったな。
当時、元夫はめちゃくちゃ優しかったです。言葉も時間も手間も、何もかも惜しまずかけてくれました。
頭の中、花咲きまくってましたね。
付き合い始めて半月後には仕事を辞めるって上司に伝えてました。半年じゃなくて、半月。あ、今こうやって書くと本当に、何も考えてない。。。
で、有休消化に入って一週間くらいしたらそちらに行くね、と連絡したところ、、
「どうして一週間も必要なの?インネは俺にすぐ会いたくないの?」
この言葉を聞いて、彼も早く私に会いたいんだなー好きでいてくれてるんだなーと当時は思いましたが、大間違いでした。
冷静に考えて、会社退職後翌日、海外移住できます?有給ラストに計算済みなので、働いている間もう平日有給取れないんですよ。荷物の準備やら平日にやらないといけないこと色々あるじゃないですか。友達も最後に会いたいし。
なのに「私すぐに会いに行くよ(ハート)」と答えてしまった。
今思えば、ここが私自身を明け渡し続けたスタートでした。
『その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな!』(by TOKIO、中島みゆき)